東京精神高裁判決(原告H氏)記事

 
■学生無年金訴訟 「立法意思でない」 東京高裁、「不支給」支持せず
 

 

   

 学生の国民年金加入が任意だった時代に未加入のまま統合失調症になった男性(46)が、国に障害基礎年金の不支給処分取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。石川善則裁判長は「不支給とした根拠は立法意思でない」とし、国に支給を命じた1審東京地裁判決を支持、国側の控訴を棄却した。

 東京高裁は10月、同様のケースで国の不支給決定を支持する判決を出しており、判断が分かれた。

 国民年金法は、未加入者でも初診日が20歳未満の場合は障害基礎年金が支給されると規定。男性は20歳前に発病したが、初診は21歳だった。

 統合失調症は発病から受診までの間にズレが生じることが多く、「初診日規定」の解釈が争点だった。

 石川裁判長は「国民年金法の立法時、国会は精神疾患でも法律の文言を解釈する余地を一切認めないと決断した形跡がない」と述べた上で、「救済を必要とする障害者が排除されてしまう場合まで、『初診日』の要件を形式的に適用するのは相当でない」とした。

(産経新聞) - 11月30日8時0分更新


■学生無年金障害者訴訟 二審も受給資格認める 東京高裁 初診日の解釈拡大
 

 

   

 学生の国民年金加入が任意だった時期(一九九一年三月まで)に、加入しないまま統合失調症になり、障害基礎年金の支払いを拒否された東京都内の男性(46)が不支給処分取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁民事二十二部(石川善則裁判官)は二十九日、社会保険庁側の控訴を棄却、一審の東京地裁の勝訴判決を支持しました。高裁段階で受給資格を認めた判決は初めて。

 障害基礎年金は病気やけがの初診日が二十歳未満なら未加入でも支給されます。男性は初診日が二十歳を過ぎていたため、支給を拒否されました。一審判決は発症が未成年の場合、拡大解釈できると判断、今回の判決もそれを支持しました。

 判決は「医師の事後診断等により、統合失調症の症状が発現して医師の診療を受けることを必要とする状態となった時点が二十歳前であると認められるばあいには、国民年金法30条の4に規定する『その初診日において二十歳未満であった者』との要件を満たすと解するのが相当である」として、障害基礎年金の支給要件を満たしていると認定しています。

 一方、東京高裁の民事二十一部は、同様のケースで一審判決を覆す逆転判決を出しています。

 判決後の勝利報告集会で、池原毅和弁護士は判断が正反対になったことについて、「民事二十一部の判決は、全部社会保険庁長官側の立場に立った主張で、内容的にも法律論的にも説得力がない。これに対し二十二部の判決は合理性があり、内容もよくできた判決」と説明しました。

合理的な判決

 学生無年金障害者訴訟東京弁護団と東京・無年金障害者をなくす会は二十九日、東京高裁民事二十二部の判決について声明を発表しました。

 声明は、判決について「統合失調症は発病時期と初診日が大幅に乖離(かいり)するため、形式的に初診日を適用すると」「国民年金法の目的に照らして不合理かつ不公正な事態が生じることを認めたもの」とのべています。そのうえで、「初診日要件を拡張解釈することは、必要かつ合理的」としています。

 さらに「本来、法はその目的に照らして救済すべき実態に即した適用をすべきことを本判決は示しており、高く評価されるべきものである」としています。

2006年11月30日(木)「しんぶん赤旗」


■学生無年金訴訟 高裁、国の控訴を棄却
 

 

   

 学生時代に統合失調症と診断された東京都の男性(46)が、20歳前に診察を受けなかったため障害基礎年金を支給されなかったのは不当として、社会保険庁長官に不支給処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。年金受給は「20歳前の診察」が条件になっている。石川善則裁判長は、20歳前に発症したと事後に確認できれば条件を満たすと判断。男性を勝訴させた一審・東京地裁判決を支持し、国側の控訴を棄却した。

 石川裁判長は、統合失調症について「原因が未解明で、誤解されることが多い病気」と指摘。発病から受診までの期間が長期化しがちな点を考えると、「初診日に20歳未満であることを要件と解するのが立法者の意思とは速断できない」と述べた。

 今回の男性とともに一審で支給が認められた別の男性(38)について、東京高裁の別の裁判部は10月、「拡張解釈は許されない」として20歳前に初診がなかった場合は受給条件を満たさないと対照的な判断を示し、国側勝訴の逆転判決を言い渡した。

朝日新聞 2006年11月29日22時54分


■学生無年金訴訟、統合失調症の男性が二審も勝訴
 

 

   

 学生時代に統合失調症と診断され、当時は任意加入だった国民年金に加入していなかった東京都の男性(46)が、社会保険庁の障害基礎年金不支給処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が29日、東京高裁であった。石川善則裁判長は「男性が診察を受けたのは成人後だが、遅くとも19歳で発症していた」として、支給を認めた一審判決を支持し、同庁側の控訴を棄却した。

 一連の学生無年金訴訟で、高裁段階で障害者側が勝訴したのは初めて。東京高裁の別の民事部は10月、同様のケースの判決で、20歳前に受診していないことを理由に請求を棄却しており、判断が分かれた。

 国民年金法は最初に病院にかかった日が20歳未満ならば未加入でも障害年金が支給されると規定している。石川裁判長は「統合失調症は通常、本人に病気の意識がなく、受診までの期間が長期化しがち」と指摘。「発病が20歳前と事後的に医師が確認できれば支給の適用要件を満たすと解するのが、年金制度の本来の趣旨。拡張解釈という必要はない」と述べた。

日本経済新聞(23:00)


■学生無年金訴訟 控訴審で初めて原告勝訴
 

 

   

 成人学生の国民年金加入が任意だった時期(1991年3月まで)に入らなかったため、障害基礎年金を受け取れない統合失調症の男性(46)(東京都在住)が社会保険庁の同年金不支給決定取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は29日、請求を認めた一審東京地裁判決を支持、社保庁側の控訴を棄却した。

 9地裁に約30人が提訴した一連の「学生無年金訴訟」の控訴審で障害者側勝訴は初めて。一審は判断が分かれたが、控訴審は障害者側敗訴が続いていた。

 国民年金法は病気やけがの初診日が20歳未満であれば、未加入者も障害基礎年金を受給できると規定。訴訟では初診日は成人後だが、未成年時に発病していたケースの受給の可否が争われた。

 石川善則裁判長は「統合失調症の多くは17、8歳ごろから発病し、本人にその意識がない。発病が20歳前と事後的に医師が確認できれば、受給できるのが制度の本来の趣旨」と判断した。

 判決によると、男性は大学生だった21歳の時に病院で統合失調症と診断された。その後、障害基礎年金の支給を申請したが「初診日が成人後で、国民年金も未加入なので受給資格がない」として認められなかった。

 昨年10月の一審東京地裁判決は「初診日で画一的に不支給を決めるのは不合理。国民年金法の規定を例外的に拡張解釈すべきだ」との判断で、不支給決定を取り消した。

 東京高裁は今年10月、同様に一審東京地裁で勝訴した統合失調症の原告の訴訟で逆転敗訴を言い渡している。

中日新聞


■二審も柔軟解釈、受給資格認める=学生無年金訴訟、控訴審で初−東京高裁
 

 

   

 国民年金で成人学生が任意加入だった時期、未加入で統合失調症となった東京都内の男性(46)が、社会保険庁長官を相手に障害基礎年金の不支給処分を違法として、処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京高裁(石川善則裁判長)は29日、取り消しを認めた一審東京地裁判決を支持し、社保庁側の控訴を棄却した。学生無年金訴訟は9都道府県で起こされたが、高裁段階で受給資格を認めた判決は初めて。 

(時事通信) - 11月29日21時1分更新


■二審も受給資格認める=統合失調症男性に−学生無年金訴訟・東京高裁
 

 

   

 20歳以上の学生の国民年金加入が任意だった時に、加入しないまま統合失調症にかかり、障害基礎年金の支給申請を退けられた東京都内の男性(46)が、社会保険庁長官を相手に処分取り消しと損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁(石川善則裁判長)は29日、取り消しを認めた一審東京地裁判決を支持し、社保庁側の控訴を棄却した。

 東京高裁は10月、同様のケースで一審を変更し、原告側の請求を棄却する逆転判決を言い渡しており、判断が分かれる形となった。

(時事通信) - 11月29日18時0分更新


■障害年金支給認める 学生無年金訴訟
 

 

   

 成人学生の国民年金加入が任意だった時期(1991年3月まで)に入らなかったため、障害基礎年金を受け取れない統合失調症の男性(東京都在住)が社会保険庁の同年金不支給決定取り消しなどを求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は29日、男性の請求を認めた1審東京地裁判決を支持、社保庁側の控訴を棄却した。

 一連の「学生無年金訴訟」の控訴審で、障害者側勝訴は初めて。

 国民年金法は病気やけがの初診日が20歳未満であれば、未加入者も障害基礎年金を受給できると規定。訴訟では初診日は成人後だが、未成年時に発病していたケースの受給の可否が争われた。

 石川義則裁判長は「統合失調症の多くは17、8歳ごろから発病し、本人にその意識がない。発病が20歳前と事後的に医師が確認できれば、受給できるのが制度の本来の趣旨」と判断した。

 判決によると、男性は大学生だった21歳の時に病院で統合失調症と診断された。その後、障害基礎年金の支給を申請したが「初診日が成人後で、国民年金も未加入なので受給資格がない」として認められなかった。

 昨年10月の1審東京地裁判決は「初診日で画一的に不支給を決めるのは不合理。国民年金法の規定を例外的に拡張解釈すべきだ」との判断で、不支給決定を取り消した。(共同)

東京新聞(2006年11月29日 16時54分)